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哲学の道 [京都]

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哲学の道(銀閣寺道)

 ニザンやランボーを愛読していた頃、本を持ってよく散歩に出かけた。天気が良い日は疏水に沿って南禅寺までこの道を歩いた。銀閣寺周辺こそ人も多いが、そこを過ぎれば閑散として疏水には小魚が泳ぎ小鳥の声だけがよく聞こえる道だった。京都学派の哲学者西田幾多郎らが思索しつつこの道を散策したというのでだれ言うとなく哲学の道。

 西田の弟子たちは戦時中に「西洋は行き詰まり東洋こそが中心たるべき」との大東亜思想に接近し「近代の超克」を提唱して思想面で戦争に加担。戦後それを断罪され雲散霧消したかに見えたが、一部は保守政治家に取り入り臆面もなく発言し続けた。恩師鶴見俊輔をはじめ梅原猛、桑原武雄、梅棹忠雄らはこの京都学派を批判的に捉え、常に良心の旗を振り続けた。だが公園のように整備され観光客が押しかけるこの道に、彼らの声もニザンの言葉もかえってはこない。



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京都 祇園花見小路 [京都]

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祇園花見小路 


 花見小路の奥には場外馬券売り場があり、新年を迎えるとその年の運を占ってみようかと予想紙を手によく出かけた。界隈は競馬ファンで混雑し、とても十二段屋でのんびり昼食という訳にはゆかず、競馬中継を放映している喫茶店かデパートのテレビ売り場で観戦することもあった。メイズイ、シンザンといった名馬が活躍していた時代だ。

 7日は歌舞練場で祇園の始業式がおこなわれ、いつの頃かカメラ小僧ならぬカメラおじんが早くから陣取り、観光客も加わって花見小路はまたまた大混雑だ。式が済むと舞子や芸妓はお世話になったお茶屋の挨拶回りに出かけるが、群衆がそれについて移動してゆく。日中にこれだけの舞子や芸妓を目の当たりにすることができるのはこの日だけで、花見小路は艶やかな花の競い咲く初春を迎える。



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